第116回日本眼科学会総会
総会長挨拶
 
第116回日本眼科学会総会
総会長 坪田 一男
慶應義塾大学医学部眼科学教室
 この度、2012年4月5日(木)から8日(日)の4日間、東京国際フォーラムにおいて、第116回日本眼科学会総会を担当させていただくことになりました。日本眼科学会会員の皆様には開催に際し多大なご支援とご協力を賜り深く感謝申し上げます。
 また、澤口昭一プログラム委員長をはじめとし、濱崎 陞 副総会長、プログラム委員の諸先生方、日本眼科学会事務局のスタッフの皆様のご協力を得、ここまで滞りなく準備を進めてこられましたこと、心より御礼申し上げます。

 第116回日眼総会のメインテーマは、「世界に開かれた日眼」といたしました。
 情報が瞬時に人々に伝達される情報化社会の中で、医療やその技術が急速に発展する時代を我々は生きています。眼科分野でも状況は同様であり、グローバルな視点に立ち、国際的な眼科専門家と先端技術や意見を交換する場が必要と考えます。
 そこで、本総会では国際メンバーシップ制度を試行し、海外からの一般演題も広く募集することとなりました。また、優秀な若手の医師・研究者の参加者を募るために、1人1000ドルのトラベルグラントを最大で50名まで用意しました。
 ホームページやプログラム講演抄録集などの日英語併記、一部の会場での同時通訳の導入、発表スライドや講演にも英語を推奨し、グローバルな視点に立った討論の場となるよう企画を進めております。日本眼科学会総会という伝統あるディスカッションの場を、是非広く海外に紹介していきたく考えておりますので、貴施設の過去の留学生、お知り合いの海外の眼科医・研究者にご紹介いただき、本総会が国際的な交流の場となれば大変幸甚に存じます。本学会が2014年に日本で開催されるWOCに向けて、布石となるよう取り組んで行きたいと考えております。

 本学会の特別講演は、根木昭先生(神戸大学教授)と吉田晃敏先生(旭川医科大学教授)、招待講演はProf. Jonathan C. Horton(University of California - San Francisco)、Prof. Jonathan Crowston (University of Melbourne)  、福田恵一先生(慶應大・循環器内科教授)にお願いいたしました。また、評議員会指名講演「神経眼科の進歩」では、中馬秀樹先生(宮崎大学)、石川均先生(北里大学)、毛塚剛司先生(東京医科大学)にご講演をいただきます。
 澤口昭一委員長、プログラム委員の先生方のご尽力で、シンポジウムは20テーマ、教育セミナーは11テーマと幅広い分野でセッションが企画され、とても興味深いプログラムとなりました。サブスペシャリティサンデー、スキルトランスファー、ARVO-JOS Joint Symposiumなども予定されております。
第115回日眼総会で開催された特別パネルディスカッション「大規模災害で我々に何ができるか?~東日本大震災と眼科医療~」を踏まえ、今回は「震災その後」としてセッションを企画しました。未曾有の大震災を経験し、眼科医療はどのように変わったか、また被災地域ではどのような医療がなされたかをご報告いただきます。

 本学会は例年より若干早い時期に開催されますので、演題登録締め切りも昨年に比べ早く、11月10日を予定しています。会員の先生方にはご迷惑をおかけいたしますが、ご理解いただき、1人でも多くの先生方にご発表いただけることを期待しています。
 また、学会の最終日午後には、市民の皆様に向けた公開講座を開催いたします。2008年から毎年公演されている、チャリティミュージカル「パパからもらった宝もの」を上演いたします。「アイバンク」についてより多くの方にご理解を深めていただくことを目的として企画されたものです。会員の皆様にもぜひご覧いただければ幸いです。ご家族、ご友人お誘いあわせてご来場ください。お子様にも楽しんでいただけるものと思います。
 医局員一同、一丸となって、皆様に喜んでいただける総会を目指して準備を進めております。たくさんの方のご参加を心よりお待ちしております。

(8月12日掲載)